事務職と聞いて抱くイメージにはどんなものがありますか?
暑い夏にはエアコンのきいた涼しい室内で、寒い冬には温かいコーヒーを片手に、机に向かってゆっくり仕事ができる…という感じでしょうか。
職場環境の良いイメージがある事務職は就職市場では人気があるので、フリーターには敷居が高いと思っている方も多いかもしれません。
でも、フリーターから事務職に就くことは不可能ではないんです。
今回は、事務職で正社員になるメリットやデメリット、どんな人に向いているかや必要な資格やスキルについて、フリーターの就職活動におけるポイントなどを紹介します。
フリーターからでも正社員になりたい!事務職で正社員になるメリット・デメリット
どうせ就職するのであれば、ボーナスや福利厚生の充実している正社員で就職したいところ。
事務職で正社員になると下記のようなメリットがあります。
メリット
体の負担が少なく、長く働ける
基本的には机に座ってする仕事ですので、体を使うことはありません。
よって、年を取っても働き続けられると言えるでしょう。
仕事による時間の制約がない
一般的に、週末はきちんと休みが取れます。
また、大体定時で帰れるか、残業したとしても、月に何十時間にもなることはまずありません。
給料が安定している
歩合制などは一切ないので、給料が安定しています。
デメリット
雑用などが舞い込んでくることもある
常に事務所にいることから、様々な雑用をこなさなければならないこともあります。
IT化、アウトソーシング化が進み、職を失う可能性もある
経費削減の名の下に、正社員の事務の仕事は減る傾向にあります。
単調な仕事が多い
事務の仕事は、毎日、毎月、同じことの繰り返しでつまらないかもしれません。
デスクワークで残業がない、というのが事務職で正社員になるもっとも大きなメリットではないでしょうか。
そのため、特に結婚や出産をひかえている女性や育児で忙しい主婦には働きやすい職種です。
デメリットとしては、仕事が単調になりがちで仕事に変化ややりがいを求める方には物足りないかもしれません。
事務職の仕事内容は?フリーターから就職したいなら1日でも早くチャレンジすることが大切な理由
では、フリーターからでも就職できる事務職の種類や仕事内容にはどんなものがあるか見ていくことにしましょう。
事務職と一言で言っても、いろいろあるのをご存知でしょうか。
一般事務、経理事務、総務事務、営業事務、貿易事務、医療事務など・・・それから、秘書も事務職に含まれますね。
事務職の仕事は、パソコンやアウトソーシング先では対応できない、その会社ならではのノウハウを生かした業務を担当することになります。
また、その業務の経緯に対する知識を持っているなど、人間の頭や感覚が必要とされる業務になるでしょう。
ということは、当然、その会社や部署に長く在籍している人が有利になるわけですよね。
もし、現在フリーターであるあなたが事務職正社員を目指すのであれば、一日でも早く行動を起こして事務職の椅子に座り、その会社での知識と経験を積んでいくことが何より重要になります。
最近はIT化やアウトソーシング化が進んでいることから、事務職の募集は昔ほど多くないのが現実です。
基本的には事務職に求められる特別な資格というのはありませんが、経理事務は簿記の資格があると有利です。
その他の事務は、経験を積むことが必須なので、とにかくチャレンジしてみることが大切です。
ところで、事務職は女性でないと採用されないのでは・・・と思っている人もいるようですが、そんなことはありません。
専門的な知識を必要とする事務、例えば営業事務や貿易事務などは、男性の採用率も高いです。
実際に、わたしの友人の会社では貿易事務(アシスタント)として男性が多く働いているそうです。
女性のほうが細かいところまで気が回る方が多いため必然的に女性の採用が多くなりますが、男性でも事務職で正社員になることは不可能ではないんです。
【あると有利なスキルや資格】フリーターから事務職へ就職したいなら基本的なパソコンスキルが必須
一般的に、事務職の採用にあたっては特別なスキルや資格は必須ではありません。
そうは言っても、やはり簿記やパソコン関係の資格があると強いでしょう。
簿記は経理事務では優遇される資格ですし、一般事務でもパソコンの資格やスキルがあるとセールスポイントになります。
資格はなくても、基本的なパソコンの操作は今や必須と言えるでしょう。
ただし事務職は、下手に資格をふりかざすよりも実績重視なところがあるので、資格を持っているから就職が楽になるわけでもありません。
資格をとることに時間をかけるよりは、1日でも早く就職活動をして実績を積むほうが早いです。
また、人間関係の構築が円滑にできることが意外と大切です。
コミュニケーション能力は、営業職にだけ求められるスキルではないことに注意しましょう。
事務職は個性が邪魔になることもあるので心に留めておくべきですね。
それから、学歴や事務経験を心配している方もいると思いますが心配いりません。
事務職は経験や経歴が重視されがちなので、学歴はそれほど関係ありません。
何も知らない大卒よりも、事務職の経験が豊富な高卒のほうが就職市場では強いとされています。
事務職に就職するにあたって事務経験は無いよりもあったほうが有利ですが、何よりも一から何でも吸収する柔軟なマインドが必要です。
事務職への就職活動における段階別のポイント
求人探し(会社選び)
新卒ではなくフリーターの立場で事務職を狙う場合は、ある程度割り切ることも必要です。
事務職正社員は人気が高いので、あなたが入りたいと思う会社は皆が狙っていると思って間違いありません。
つまり、競争率が高くなります。
事務職で正社員になるという目的を達成するためには、業界やネームバリューにこだわらず、事務職を募集している会社をとにかく探すことです。
自分を採用してくれそうな会社や正社員が不足している会社を見極めましょう。
応募書類
面接と違い、書類審査の場合には書いてあることがすべてでごまかしが効きません。
写真はきちんとしたものを使うのは当然ですが、志望動機では曖昧な表現は絶対に避けましょう。
「これまでの経験が生かせる」「頑張る」などがそれです。
あとは読みやすく分かりやすく書くこと。
これが意外と難しいんですけどね。
書類審査で落とされるのは普通にあることですが、なんとか面接まで持ち込めるような心を込めた書類を作成しましょう。
面接
無事に書類審査を通過したということは、会社側があなたに会ってみたいと思ったわけです。
存分にあなたという人間をアピールし、事務職正社員の椅子を勝ち取らなければなりません。
面接官は必ず、なぜフリーターだったのかという質問をしてきます。
これに対して、明確で面接官を納得させられる返答をきちんと用意しておいてください。
当たり前ですが、後ろ向きな理由はマイナスイメージにしかなりません。
また、どうして今、フリーターを脱して正社員になりたいのかについてもはっきりした考えとビジョンをもって説明できるようにしておきましょう。
20代のフリーターなら就職支援サイト、30代なら紹介予定派遣をかしこく使って事務職に就職しよう!
フリーターから事務職の正社員になるには、就職支援サイトを上手に利用することも一つの手です。
就職支援サイトに登録すると就職活動のプロであるアドバイザーが担当でつき、あなたの就職をサポートしてくれます。
ただでさえ就職活動は孤独になりがちで、もし一緒に就職活動をしている友人がいたとしても、友人と比較して一喜一憂することもあります。
そんな時、相談に乗ってくれる就職支援サイトが味方についていれば心強いですよ。
学歴や職歴にかかわらず、フリーターや既卒でも無料で利用できるのでぜひチェックしてみてください。
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30代以降の場合には、派遣会社に登録して紹介予定派遣を狙うという方法もあります。
紹介予定派遣とは、派遣契約が終了した後に正社員や契約社員など派遣先会社への直接雇用への転換を前提として一定期間働くことです。
一定期間というのは最長6ヶ月で、その間、派遣先の会社は派遣社員の仕事ぶりや人間性をじっくりと見極められるシステムです。
これであれば、フリーターの立場からいきなり正社員という高いポジションに飛び込むのではなく、間に一段階入るため気持ち的にも多少の余裕ができます。
【まとめ】フリーターから事務職に就職はできる!
事務職に限らず、フリーターから正社員として就職するにはある程度のハードルを越える必要がありますが、諦めずに就職活動を続ければ正社員になることは決して不可能ではありません。
下調べをしっかりとして、前向きに頑張りましょう!