未経験からでも就職ができると言われている医療事務の仕事。
病気やケガをして病院に行った時に、受付などで医療事務のスタッフに接する機会も多いと思います。
医療事務の仕事は、高齢化率が今後も上がり続けるだろうと言われている超高齢化社会の現在において、ますます需要が増えている仕事の一つです。
社会的な意義があって人気のある仕事であるため、憧れを持ったフリーターも多いのではないでしょうか。
人のためになって、やりがいのある仕事に就きたい!
そんな医療事務の仕事に魅力を感じ、医療事務への就職を希望しているフリーターの方向けに、医療事務の仕事内容や資格、就職方法についてなどをまとめました。
医療事務の仕事内容
医療事務の仕事内容は、病院やクリニックなどで受付や会計、電話応対、カルテ管理・入力業務、レセプト業務などをおこないます。
レセプトとは、医療機関が保険者に請求をするために必要な明細書のことです。
医療機関で保険証を提示して診察を受けるときに、診察費を患者と保険者の両方に請求する必要があり、その作成業務などをおこないます。
また、簡単な検査や消毒など、看護師が行うような仕事をすることもあるようで、個人医院などでは様々な雑務を任される場合もあります。
医療事務のデメリット・メリット
デメリット
- 経験者優遇の求人が多い
- 残業が多い
- 給与水準が低い
メリット
- 需要が多く、安定した仕事である
- 働き方を選べることができる
誰でも病気やケガをすれば医療機関にかかりますし、医療機関は全国どこにでもあります。
そのため需要が多く、正社員・派遣・パート・アルバイトと様々な働き方が可能で、安定して働くことができます。
その一方で、経験者優遇の求人が多い傾向にあるようです。
残業については先にお話ししたレセプト業務におけるもので、保険者にレセプトを提出する期限があるため、どうしても多忙な期間には残業が多くなります。
具体的には、毎月10日頃の提出日に間に合わせるため、前月末から翌月10日頃までレセプト作成のための残業が多くなります。
給与については大体一般事務と同じくらいの水準になります。
未経験者で正社員になった場合の給与相場は、17万~19万(額面)が一般的です。
長く勤めれば経験や実力が評価され、給与も上がることもあるようで、学歴などによる差は少なくなる面もあります。
学歴や経験・スキルは必要?
医療事務の仕事に就職する上で学歴が重要視されることはほぼなく、それよりも経験が優遇されます。
希望の求人が見つからない場合は、まずは派遣やパート、アルバイトから応募してみて、経験を積んでから大きなところで働くのも一案です。
必要なスキルについては、事務の仕事におけるパソコンのスキルや、正確な事務処理能力が求められます。
また、患者と接する仕事であることから、コミュニケーション能力や接客マナーも求められてきます。
医療機関を訪れる患者は、病気やケガをしていたり、高齢者や障害をもった人も多いので、患者一人一人に合わせた、臨機応変で柔軟な対応が必要になります。
フリーターでも、以前接客業のアルバイトなどをしていた場合、この経験がアピールポイントになります。
フリーターや未経験からなれる?
医療事務の仕事は未経験からでも就職が可能です。
小規模なクリニックに「未経験OK」の求人が多く、大きな病院などでは経験者と資格取得者が有利になることが多いです。
派遣やパート、アルバイトで医療事務の仕事に就いた場合でも、仕事の頑張りや実力が評価されて社員登用されるケースもあります。
それらの理由からもフリーターにオススメできる仕事と言えるでしょう。
何歳まで転職可能?30代、40代でもOK?
先にも書いた通り、医療事務は正社員・派遣・パート・アルバイトと様々な働き方を選ぶことができます。
そのため、転職のハードルは比較的低いです。
なかには就業サポート付きのスクールで資格取得のための講座を受けて転職をした30代・40代の方もいらっしゃいます。
求人によっては年齢制限がある場合もありますが、就業意欲があれば年齢を重ねても転職は可能な仕事といえるでしょう。
男性も働ける?女性でないと働けないの?
医療事務の仕事というと女性が働いているイメージが強いですね。
しかし、少しずつ男性の求人も増えていて、女性でないと働けないというわけではありません。
入院施設のあるような大きな病院では夜間業務がつきものですが、家庭の事情などから女性が夜間業務をすることが難しい場合も多いです。
そのため上記のような業務では男性の求人が多く見られます。
また、患者を運んだりといった力仕事が必要になることもあるため、男性が歓迎される場面も多くあります。
男性の場合には、大規模な大学病院や総合病院などの求人を探すのが良いでしょう。
基本的な就職活動の流れ
医療事務の資格を持っている方であれば、医療事務の仕事を専門にした求人サイトがあるので、そちらを利用してみましょう。
資格を持っていないフリーターの方や何から始めたらよいのかわからない場合には、フリーターの就職を支援してくれる就職支援サービスの利用がオススメです。
無料で相談にのってもらえ、就職活動の手順や必要なノウハウなど教えてくれます。
面接の場では、患者の接客対応に直結する部分として、言葉遣いやマナー・身だしなみなどが厳しく見られます。
就職支援サービスなどを活用し、しっかり対策をねっておきましょう。
医療事務資格の取得方法については次に説明していきます。
必要な資格とおもな取得方法
医療事務の求人に応募をする場合、資格は必須ではありません。
しかし、先にお話しした通り、大きな病院などでは資格取得者が有利になるケースがあります。
また、未経験で就職した場合には、資格試験の勉強の中で会計やレセプト業務などの仕事の流れを知ることができます。
さらに資格を持っていることがアピールポイントにもなるので、資格取得はした方が良いと言えます。
フリーターから医療事務を目指す場合は、積極的に資格取得を考えましょう。
医療事務の資格は国家資格ではなく民間資格で、種類もたくさんあります。
中でも知名度が高く、就職に有利とされるのは以下の2つの資格になります。
1. 医療事務管理士技能認定試験
40年以上の歴史があり、年間受験者数は4万人。
医療保険制度・レセプト作成・治療費計算・カルテ管理などの、事務についての知識・技能を持っていることが証明される資格です。
2. 医療事務技能審査試験(メディカルクラーク(R))
30年以上の歴史があり、年間受験者数は5万人以上。
レセプト業務や窓口業務などの、医療事務で必要な能力を持っていることが証明され、合格者は「メディカルクラーク」の称号が与えられます。
上記の資格共に、スクールに通うか通信講座の受講で、資格取得が可能です。
スクールにおいては就業サポート付きのところもあります。
「ケア資格ナビ」などは一括で資料を取り寄せることができるので便利です。
スクールや通信講座の料金には幅があるため、ぜひ比較検討して自分に合うものを見つけてください。
まとめ
フリーターから医療事務の仕事に就職することは、可能であることがおわかりいただけましたか。
医療事務の仕事に魅力を感じていて、安定した仕事に就きたいしこの仕事をやってみたい!という気持ちがあるなら、まずは一歩踏み出してみてはどうでしょうか。
先にも書きましたが、今フリーターの就職支援サービスがいくつもあるので、まずはそちらを利用することがその第一歩となるはずですし、きっと背中を押してくれる強い味方になってくれると思います。
不安な思いや疑問点など、たくさんありすぎて抱えきれないくらいだと思います。
かつてはわたしも同じような状態だったので、とてもよくわかります。
まずは、それらの就職支援サービスに相談をするだけでも、無駄にはならないとわたしは思います。
自分の抱えている様々なものを一つ一つを手放していった先に、フリーターから医療事務の仕事に就職することができるはずです。