「長時間労働で自殺」というニュース、最近目にすることが多いですよね。
自殺までいかないとしても、“働きすぎ”は確実にあなたに悪影響をおよぼします。
そして、この働きすぎの問題は正社員だけの問題ではありません。
フリーターであっても働きすぎる可能性があります。
さらに、フリーターで働きすぎてもトクなことなどなく、それどころか過労死につながることさえあるのです。
“働きすぎ”が及ぼす悪影響とは?
働きすぎるということは、その分プライベートな時間がなくなるということです。
なかには仕事をしている時間や職場にいる時間のほうが、1日にしめる割合が多いというフリーターもいるようですね。
そのような状態になってしまうと、ストレスを発散したり、疲労を回復するタイミングをとるのが難しくなっていきます。
睡眠時間は必然的に短くなり、十分な食事をとる時間もなくなっていきます。
十分な睡眠や栄養がとれなくなると、身体に様々な悪影響がでてきます。
まず、集中力がなくなり、ミスをしやすくなります。
建築現場や工場などで働いているフリーターにとっては、これが命とりになることもあるでしょう。
さらに、身体的疲労で目がかすんだり、貧血になったり、頭痛がしたり、急な高熱がでたり、倒れてしまう人もいます。
このような状態になっても、身体の不調に耳をかたむけず、それでも働き続けた人が過労死につながってしまうのです。
働きすぎは精神的にも悪影響をおよぼします。
適度なストレス発散や、十分な休養をとれず、職場環境も最悪だった場合、うつ病となり自殺へとつながってしまう人もいるのです。
フリーターは自分で制御しないと働きすぎる
フリーターは非正規雇用です。
バイトをいくつして、どれだけ働くかはフリーターの自由です。
そのため、フリーターは自分で制御しないと働きすぎてしまう可能性があります。
特に、アルバイトを掛け持ちしているフリーターは注意が必要です。
生活費を稼ぐためにと思ってアルバイトを2つ、3つと掛け持ちしているうちに、月の労働時間が200時間になってしまったというフリーターも少なくありません。
さらに、あなたの職場がブラックバイトだったら、人が足りないという理由で、無茶なシフトを無理やりいれられることもあります。
フリーターを長時間労働させても、正社員にくらべ問題が表にでることが少ないので、会社も都合よくシフトを組んできます。
悲しいのは、正社員と同じ時間働いていたとしても、正社員のほうが給料が高くなるという現象です。
正社員のほうが時間あたりの給料が高いため、同じ時間働くくらいなら正社員のほうがトクなんです。
正社員も働きすぎるんじゃないの?
ニュースに取り上げられる過労死や長時間労働などの話題は正社員のものが多いので、働きすぎるのが嫌でフリーターを選んでいるという人もいると思います。
確かに正社員で働く一部の人に、異常な時間働きすぎている人がいるのは事実です。
フリーターに比べ辞めずらいと感じる正社員は、こういった異常事態でも辞めることを躊躇(ちゅうちょ)してしまうのかもしれません。
しかし、ここまでの長時間労働を強いる会社はあくまで一部の企業です。
就職先選びの時に、こういったブラック企業を避けて就職すれば良い話なんです。
実際、正社員の月の残業時間は30時間程度です。
月の労働時間も、180時間程度とフリーターとあまり変わりません。
それに最近は、長時間労働や残業にたいする世間の目はかなり厳しいものになっています。
社員を働きすぎにさせていることがバレると企業側も不利なので、残業や長時間労働に気をつけている会社は多いんです。
わたしのいる会社でも、基本的には定時退社を推薦しています。
仕事で残っていたとしても21時になると自動消灯ですし、「ノー残業デー」という絶対に残業してはいけない日が毎週水曜日にもうけられています。
残業をしてもらっても残業代を払わなければいけない企業は、社員がなるべく働きすぎないように対策をとっているんです。
ただし、長時間労働を強いるブラック企業や残業代ゼロという会社は別です。
こういったブラック企業には就職しないように会社選びをする必要があります。
業界によっても、残業があるなしは変わってくるので、就職コンサルタントに相談しながら会社選びをすすめていくのが良いですよ。
就職後は働きすぎない会社選びを
「働きすぎている」と感じているフリーターは、そこまでアルバイトをする必要があるのかを一度考えたほうが良いかもしれません。
働きすぎると判断能力もにぶるので、一度丸1日休みをとりましょう。
必要以上に働きすぎている場合は、病気になる前にシフトを減らしたり、仕事を変えることを検討してみてください。
フリーターで働きすぎても損しますよ。
どれだけ働いてもキャリアにはならないし、例え働きすぎで病気になっても、フリーターでは労災などの保険はまず認められないですから。
「働きすぎなくらい働かないと生活費が稼げない」というフリーターは、今すぐにでも就職するべきです。
就職したら、フリーターと正社員であまりにも収入の差がでることに驚くと思いますよ。
就職したら「労働時間が減って、収入が増えた!」という元フリーターも珍しくないですからね。