世の中にはたくさんのバイトがあります。
よくあるところだとコンビニやファーストフードのアルバイトや、肉体労働ですと工事現場などでしょうか。
そういったアルバイト経験は大体の場合、就職活動でアピールポイントとして使うことが多いですよね。
ですが中には、就職活動でアピールできるどころか、経験があることは言わないほうがいいだろうと思える変なアルバイトも存在します。
ですが、そう判断するには早いかもしれません。
どんなアルバイトでも、考え方次第で立派なアピールポイントにすることができるんです。
変なアルバイトでも、バイト経験として就職活動でアピールできることを証明しましょう。
結婚式の代理出席のアルバイト
ちょっと変わったアルバイトとしては、結婚式の代理出席のアルバイトなどがあります。
友人の結婚式に参加予定だったけど、急に予定が入っていけなくなってしまった。
けれど不参加は困るといわれてしまったけど、どうしよう!?
そんな時に頼まれることになるのがこちらの代理出席のアルバイトです。
ただ参加してその場にいればいい時もありますが、ちょっと難しくなると式を盛り上げるためのカラオケに参加したり、2次会まで参加する必要性も出てきます。
挙句には友人の代わりにスピーチを読み上げたりする可能性も。
友人の代理であればまだしも、時折サクラとしての依頼もあるそうです。
結婚式にサクラを使うって、そこまで見栄を張らずに素直に友達少ないって言いなよ、とは思いますが、そこはアルバイトなので黙ってお仕事しなくてはなりません。
サクラの場合さらに難易度があがり、実際に友人のようにふるまうために事前に依頼者と打ち合わせをし、いつ頃できた友人なのか、どういったエピソードがあるのかといった設定決めから、趣味や好きなものの情報交換まで、綿密に打ち合わせをして当日ボロが出ないように演技をすることになります。
スピーチ等はオプションで別料金になりますが、そのほか手品や楽器演奏など一芸を持っていてそれを披露できるなら、さらに手当が増えるようです。
みにつく経験とスキル
結婚式というおめでたい場への参加、けれどまったく関係のない人のそれに出なくてはならない、そのうえで空気をしらけさせることのないようにその場に合わせなくてはならない。
そんな結婚式の代理出席のアルバイトでは、空気を読んで合わせるという社会人必須のスキルを磨くことができます。
空気が読めないと社会人として致命的で、どこまでも孤立していくことになるので、アルバイトという場でその技術を鍛えることができるのはとてもありがたいことですよね。
また、知らない人ばかりの中でスピーチを読み上げたり一芸を披露することは、度胸を付けるいい経験であり、就職してから会議でのプレゼン等に大いに役立つでしょう。
さらにサクラとしてのアルバイト経験を積むと、演技力が鍛えられます。
演技力?社会人生活に何の役に立つんだ?
そう思うかもしれませんが、嫌な上司に当たった時に笑顔でいたり、お客様にいい気分でいたりしてもらったりするために、なかなか有効なスキルなんです。
空気を読んだり、演技力を鍛えられるアルバイトはそうはないので、経験を積んでみると就職活動に役立つでしょう。
アピール例
結婚式の代理出席アルバイトでの経験が社会人生活に役立つことが分かったところで、その社会人になるための就職活動でのアピール方法を考えなくてはなりません。
馬鹿正直にサクラなどといういと、マイナスに取られてしまうので友人代理の方だけ言ったり、上手に言い換えましょう。
- 「結婚というハレの日に、人が足りないというケチのつかないようにお手伝いさせていただくアルバイトをしていました。」
- 「結婚式という人生で1度のおめでたい出来事を盛り上げるために、スピーチや出し物を披露していました」
など、上手にプラス面だけに見えるように書き換えます。
そのうえで、「結婚式のスピーチを繰り返すことで、しゃべるときにはどのようにすればいいのかコツがつかめました」「恥ずかしくても笑顔で出し物をすることで、物怖じしなくなりました」と、アルバイト経験で得たことをアピールしてみましょう!
占い師のアルバイト
そんなアルバイトあるの?!
と思うのは占い師のアルバイトでしょう。
なんだそれは、胡散臭いし危なそうだし未経験者がやってもいいのか、と思うかもしれませんが、問題ありません、大丈夫です。
占い師のアルバイトといっても、「あなたは明日死にます」のような予言ものではありませんし、ましてや「明日は運がいいでしょう」といったおみくじ運勢占いというようなものでもなく、専門的な勉強もありません。
占い師という形をとっていますが、その本質はお悩み相談のようなものです。
人の話を聞き、そこから問題点を見つけて解決方法やアドバイスを占い結果という形でお伝えする。
それが占い師のアルバイトで求められていることです。
もちろん、よく見かけるタロット占いのようなことをいきなりやらされるということはありません。
タロット占い等にはきちんとした知識や経験、技術が必要になるので未経験ではできないのです。
やりたいのなら勉強したり、どこかに弟子入りするしかないでしょう。
全くの初心者ですといきなり対面は難しいため、大抵はメールや電話、サイト経由での占い師アルバイトになるかと思われます。
まずはよくある無料占いを担当して、経験を積んだり人気が出たら、時給が上がっていくという形になるようです。
みにつく経験とスキル
占い師のアルバイトでみにつくのは、やはり「人の話を聞く力」でしょう。
(難しい言い方をすると、傾聴力というそうです)
占いに来る人はたいてい何か悩み事だったり、今とは違う変化が欲しいと思っているはずです。
そんな人たちの話をじっくり聞いて、話の本質は何なのか、問題点はどこなのか、しっかりと把握しなくてはなりません。
この人の話を聞いて要点を把握するというスキルは、就職してから大いに役に立ちます。
やってほしいことや仕事の内容など、会社に入ってから説明されることはとても多いです。
そして全ての人が説明上手ということはあり得ません。
中には説明が下手でなにをすればいいのかわからず、変に時間がかかったり上司を不機嫌にしてしまうこともあり得るでしょう。
そんな時にこちらにうまく話しの要点を抑えたり、上手な質問ができる能力があれば、仕事内容の説明等で躓くことはほとんどなくなります。
それだけでなく、人の話を聞ける人というのは人間関係を構築する上でも好意を持たれやすく、いい人と思われることがとても多いので、ボッチになったりいじめを受けることのなくなる、とてもいいスキルなのです。
アピール例
就職活動で、ただ「占い師のアルバイトをしていました」というだけでは胡散臭く感じられてしまうので、積極的にいい面を伝えましょう。
- 「人から相談を受けることが多く、自分も相談に乗るのが向いていると感じたため、より多くの人の助けになれればと思い占い師のアルバイトをしました」
- 「いろんな人の相談を聞くことで傾聴力が身につき、それによって相談者へ的確なアドバイスをすることができました」
このように、人の話を上手に聞けることをアピールできると、就職活動においてはとても有利に働きます。
宇宙医学の実験協力のアルバイト
見たことも聞いたこともないという人も多い珍しいバイトが、宇宙医学の実験協力アルバイトです。
宇宙空間にいく人のために、無重力が体にどんな影響を及ぼすかを調べるための実験協力をするんですね。
具体的に何をするかというと、筋力の衰えを調べるために松葉杖で片足を使わないまま約2週間生活したり、無重力に近い状態の体にするためにこれまた約2週間寝たままで生活します。
松葉杖で片足上げて生活はちょっと大変かもしれませんが、人生で松葉杖を使う機会なんてそうそうありませんので、これはこれで珍しい体験ができるでしょう。
さらに2週間寝たままの生活は、アウトドア派にはきついでしょうがインドア派には夢のような仕事です。
なんせ寝ていればいいので、その間ネットをしようが映画やアニメを見ようがゲームをしようが寝てさえいれば自由です。
実験中は衣食住保証なので、生活費も大きく浮くでしょう。
そして何よりアルバイト料がかなり高額でおいしいです。
性質上長期の仕事ではありませんし、募集の数は少ないようですが、時間に余裕のある人は1度経験してみるとネタとしても面白いかもしれません。
みにつく経験とスキル
この仕事はスキルという面では特別なにかは身につきませんが、話題性や経験面ではそれを上回るアピールポイントを手に入れることができるんです。
寝ているだけ、松葉杖をで生活するだけ、普段していることや怪我でもしたの?ということが全て「宇宙医学の実験協力のため」ととても高尚なことのように話せます。
そこから無重力ではどれだけ筋力が落ちるのか、それによってどのような影響が出るのか、など伝えられれば、インパクトは抜群かつ絶大。
面接・自己PRのどちらでも記憶に残るでしょうから、就職活動ではとてもいいアピールになるでしょう。
アピール例
これはあまり考えずとも経験を話すだけでアピールになると思われます。
ただ、少しだけ気を付けたいのがなぜやろうと思ったのか、とその結果どう思ったのか、何を学んだのかをきちんと話すことです。
- 「興味本位でやってみたけど実際に筋肉が落ちてみて、それがどれだけ大変なのか、どんな影響があるのか実感した」
- 「宇宙に興味があり、宇宙飛行士のこれからの役に立つならと応募してみました」
- 「いつか民間人でも宇宙旅行に行けるようになると思うので、その時のために今から似たような経験をしてみようと思った」
体験内容だけを書くのではなく、きっかけと結論を書くと、アピールとしてぐっと良くなるでしょう。
バイト経験は逆説でアピールすべし
アルバイト経験を自己アピールに使おうと思ってもうまく書けないし話せない。
そんな風に感じる人たちは、アピールの仕方をちょっと間違えているのかもしれません。
コツはアルバイトで身に着けたことをアピールするだけでなく、就職したい会社で必要とされる、もしくは必要とされそうなスキルを考えて、それにあった経験をアルバイトから探すことです。
当てはまる経験などないと思わず、必要とされそうなスキルもいくつも考えてどの体験が活かせるか考えるのが重要なポイントでしょう。
大切なのは自分自身でそのアルバイト経験が本当に自分にとって有益だった、必要なスキルが身に就いたと堂々と自信をもつこと!
どんなに就職活動に使えそうにない変なアルバイトでも、やり方を変えれば立派にアピールポイントにできます。
まとめ
ここまでちょっと変わったバイトを紹介させていただきましたが、いかがでしたでしょうか。
こんなアルバイトあるんだ、という珍しいものから何の役に立つんだこんなバイトと思うものもありましたか?
ですがどんなバイトでもあなたの経験であり、無駄になることはきっとありません。
どんなアルバイトでも必ず就職活動に役立つでしょう。
見方や考え方を少し変えて、上手にアピールしてみてください。