職業訓練校では、パソコンや経理、介護、ネイルなど、無料で選んだコースの専門知識や技術を学ぶことができます。
ただし、職業訓練校を受講したからといって、必ずしも就職につながるわけではないようです。
職業訓練校とは?
職業訓練校の本来の目的は、職業訓練を受講し技術や関連資格を取得して就職のきっかけをつくること。
フリーターや既卒をはじめ、正社員から失業した人、主婦など18歳~60歳位の幅広い年齢層の人たちが参加しています。
職業訓練校を修了すれば資格が取得できるというわけではなく、資格が取得できるかは訓練中や訓練後の自分の努力次第のようです。
受講できるコースは、パソコン、経理、不動産、WEB、介護、電気、ネイル、アロマテラピーなど様々で、職業訓練校によって違います。
職業訓練期間は2ヶ月~2年で大体は3ヶ月、6ヶ月のコースです。
受講できるコースについては近くのハローワークで確認してみてください。
職業訓練を受講するには?
職業訓練はハローワークで受け付けています。
受講するにはまずハローワークで求職登録が必要です。
願書などの書類を作成してもらった後、ハローワークから願書をだしてもらいます。
選考方法は書類選考が多いですが、1年以上の長期コースでは筆記試験や面接がある場合もあります。
職業訓練の種類は?
職業訓練には「公共職業訓練」と「求職者支援訓練」の2種類があります。
公共職業訓練
雇用保険に加入していて、失業給付の受給資格があるフリーターや既卒は、公共職業訓練を受講することができます。
公共職業訓練のメリットは支給額です。
具体的には下記となります。
- 職業訓練期間中は失業給付と同じ額をもらえる
- 最大40日分受講手当がもらえる
- 職業訓練期間中は交通費が支給される(上限あり)
求職者支援訓練
雇用保険に加入していないフリーターや既卒は、求職者支援訓練を受けましょう。
収入などの一定の条件を満たせば「職業訓練受講給付金」を受け取ることができます。
職業訓練受講給付金の内容
- 職業訓練期間中は10万円/月の受講手当をもらえる
- 職業訓練期間中は交通費が支給される(上限あり)
職業訓練受講給付金の支給条件
職業訓練受講給付金(求職者支援制度)は、次の要件のすべてに該当する方が対象となります。
- 本人収入が月8万円以下(※1)
- 世帯全体の収入が月25万円以下(※1、2)
- 世帯全体の金融資産が300万円以下(※2)
- 現在住んでいるところ以外に土地・建物を所有していない
- 全ての訓練実施日に出席している
(やむを得ない理由がある場合でも、支給申請の対象となる各訓練期間の8割以上出席している)(※3)- 同世帯の中に同時にこの給付金を受給して訓練を受けている人がいない(※2)
- 過去3年以内に、偽りその他不正の行為により、特定の給付金の支給を受けたことがない
※1 「収入」とは、税引前の給与などの他、年金その他全般の収入を指します(一部算定対象外の収入もあります)。
「世帯全体の収入」は、事前審査において前年の収入が300万円以下であることを確認します。
※2 「世帯」とは、本人のほか、同居または生計を一つにする別居の配偶者、子、父母が該当します。
※3 「出席」とは、訓練実施日に全てのカリキュラムに出席していることをいいます。ただし、やむを得ない理由により訓練に遅刻・欠課・早退した場合で、1実施日における訓練の2分の1以上に相当する部分を受講したものについては、1/2日出席として取り扱います。
* 訓練期間中から訓練終了後、定期的にハローワークに来所し、職業相談を受けることが必要です。
* 過去にこの給付金を受給したことがある場合は、前回の受給から6年以上経過していることが必要です(連続受講の場合を除きます)。
引用:厚生労働省
職業訓練は学歴ではなく職歴に記載する
職業訓練校は学歴になりません。
職業訓練校について履歴書に書く時は、下記のように職歴に記載しましょう。
「職業訓練校◯◯コース 入校」
職業訓練校の就職支援は?
職業訓練校では積極的な就職支援をおこなっているところは少ないようです。
基本的には受講後もハローワークなどへ通い、就職支援を受ける必要があります。
ただし、履歴書や職務経歴書などの書き方支援や、面接指導、求人情報の提供、就職相談などの就職支援をおこなっているところもあるようなので、職業訓練校を検討する時には確認してみてください。
職業訓練で就職に有利になる?
残念ながら、職業訓練校を修了したことが就職に有利になることは少ないようです。
就職活動では実務経験のほうが重視されるからですね。
少しでも就職に有利にしたいと考えるなら、介護など、求人が多い業界のコースを受講することでしょう。
また、受講中に資格を取得するのも良いでしょう。
自分の住んでいる地域以外の職業訓練校も受講できるようなので、興味がある方は近くのハローワークで相談してみてくださいね。
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